FIRE(Financial Independence, Retire Early)の本質は
「働かなくても生活できる状態=経済的自由」
です。
FIREについて学んでいると、
ほぼすべての方が次にこう思われるはずです。
「で、結局いくらあればFIREできるの?」
これは、とても自然な疑問です。
むしろこの疑問を持てた時点で、
FIREへの第一歩を踏み出しているとも言えます。
ただし、ここで一つ大切なことをお伝えしておきます。
私は、すでにFIREを達成している人間ではありません。
今まさに「FIREを目指している途中」の立場です。
この記事で書く内容は、
「これが絶対的な正解です」と断言できるものではありません。
私自身が学び、考え、試行錯誤してきた中で
「これは多くの人にとって役立つはずだ」
と感じた考え方を、ひとつの参考としてお伝えします。
これからFIREを目指したい方、
なんとなく興味はあるけれど、数字の話がよく分からない方の
道しるべになれば嬉しいです。
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FIREに必要な資産額は「人によって違う」


結論からお伝えします。
FIREに必要な資産額は、人によってまったく違います。
理由はとてもシンプルです。
・毎月いくら使っているか(生活費)
・どこに住むのか(都市部か地方か)
・独身か、家族がいるか
・どんな暮らしをしたいのか(価値観)
これらが、人それぞれで違うからです。
だからFIREを考えるときは、
・「年収」
・「周りと比べた貯金額」
・「〇歳で1億円」
こうした基準ではなく、
「自分の生活費はいくらか?」
ここから考える必要があります。
FIREでは、年収はほとんど意味を持ちません。
重要なのは、「いくらあれば生きていけるか」です。
FIRE計算の基本|4%ルールとは?(理論的な根拠)
FIREについて調べると、必ずと言っていいほど登場するのが
「4%ルール」 です。
この4%という数字は、
「なんとなく安全そうだから決められた数字」
ではありません。
実際の長期投資データに基づいて検証された結果として導かれた、
極めて理論的な考え方です。
4%ルールとは何か?(定義)
4%ルールとは、次のような考え方です。
- 退職時点の資産額を基準に
- 初年度に 4%を生活費として引き出す
- 以降はインフレ率に応じて引き出し額を調整する
- それでも 30年以上、資産が枯渇しにくい
とされる運用・取り崩しルールです。
重要なのは、
「毎年4%ずつ取り崩す」わけではないという点です。
あくまで
「最初の年に4%を基準として設定する」
という考え方になります。
4%ルールの理論的な根拠|トリニティ・スタディ(研究論文)
4%ルールの最大の根拠となっているのが、
1998年にアメリカで発表された研究です。
一般に
「トリニティ・スタディ(Trinity Study)」
と呼ばれています。
この研究では、
・株式と債券を組み合わせたポートフォリオ
・過去の実際の市場データ(約70年以上)
・退職後30年間という長期スパン
を使って、
「毎年いくら取り崩した場合、資産は枯渇するのか?」
を徹底的に検証しました。
トリニティ・スタディで分かったこと
研究の結果、次のような傾向が確認されました。
・株式を一定割合含むポートフォリオの場合
・年平均リターンは5~7%
・初年度の取り崩し率が 4%前後
・30年間、資産が尽きなかった確率が非常に高い
つまり、
「4%程度であれば、歴史的に見て失敗しにくい」
という結論に近い結果が得られたのです。
ここで重要なのは、
「毎年必ず増える」という話ではないという点です。
・暴落の年もある
・マイナスリターンの年もある
・それでも長期で見れば持ちこたえた
というのが、この研究の本質です。
なぜ「年平均リターン5〜7%」なのに4%なのか?
ここで疑問に思う方も多いと思います。
「年平均リターンが5〜7%あるなら、
もっと使ってもいいのでは?」
この疑問は、非常に正しいです。
しかし、4%ルールでは
あえて余裕を持たせています。
理由は主に3つあります。
① インフレを考慮している
名目リターンが5〜7%あっても、
・インフレ率(物価上昇)
・実質的な購買力の低下
を考慮すると、
実質リターンはおよそ4%前後に落ち着きます。
「数字上は増えているが、
実際に買えるものは増えていない」
この状態を避けるための調整です。
② 暴落リスク(順序リスク)を考慮している
FIRE後に最も危険なのが、
退職直後の市場暴落です。
・資産が大きく減った状態で
・生活費のために取り崩しを続ける
これを
シークエンス・オブ・リターンズ・リスク(順序リスク)
と呼びます。
4%ルールは、
この最悪ケースを含めても
生き残れる水準として設計されています。
③ 「理論上の最大値」ではなく「失敗しにくさ」を優先
FIREにおいて重要なのは、
・最大効率
・最短で使い切ること
ではありません。
「途中で破綻しないこと」
これが最優先です。
4%ルールは、
「理論上いけそう」ではなく
「歴史的に見て、かなり安全寄り」
というラインを採用しています。
4%ルールの本質|増やす話ではない
ここで、最も大切なポイントをお伝えします。
4%ルールは、
・資産を爆発的に増やす話
・投資で勝ち続ける話
ではありません。
本質は、
「資産を減らさずに、使い続けるための設計思想」
です。
つまり、
・働かなくても
・運に大きく左右されず
・長期で生活を維持できる
生存戦略としての数字なのです。
FIREは一発勝負ではありません。
運任せでもありません。
長期戦を前提とした、合理的な設計
それが4%ルールです。
FIRE資産額の計算式


4%ルールを使うと、計算は驚くほどシンプルです。
FIREに必要な資産額 = 年間生活費 × 25
たったこれだけです。
難しい金融知識は、いりません。
具体例で考えてみましょう
ここからは、実際の数字を使って考えてみます。
例① 年間生活費200万円の場合
200万円 × 25 = 5,000万円
年間200万円で暮らせるなら、
5,000万円 がFIREラインです。
例② 年間生活費300万円の場合
300万円 × 25 = 7,500万円
少しゆとりのある生活なら、
目標は 7,500万円。
例③ 年間生活費400万円の場合
400万円 × 25 = 1億円
よく聞く
「FIREするには1億円必要」
という話の正体は、これです。
「FIREには1億円必要」は本当なのか?
この言葉は、半分正解で、半分間違いです。
間違っている理由
・年間生活費が200万円なら、5,000万円で足りる
・地方在住・独身・ミニマルな暮らしなら、さらに下がる
つまり、
1億円は全員に必要な数字ではありません。
正しい理由
一方で、
・都市部に住む
・家族がいる
・趣味や旅行も楽しみたい
こうした生活を想定すると、
年間生活費は自然と高くなります。
その結果、
1億円前後が現実的なラインになる
という人も多いのです。
必要な資産額は、
「夢」ではなく「生活レベル」で決まる
ということです。
FIREを最短で近づける方法


ここが、私自身が一番大事だと感じているポイントです。
多くの人はこう考えます。
「収入を上げないとFIREは無理だ」
もちろん、それも間違いではありません。
しかし、実はもっと簡単で、
即効性のある方法があります。
それは「生活費を下げること」
例を見てみましょう。
年間生活費300万円
→ 240万円(−60万円)
すると、
300万円× 25 = 7,500万円
240万円× 25 = 6,000万円
たった60万円の節約で、
FIRE目標額が1,500万円も下がります。
これは、年収を一気に上げるより、
はるかに現実的です。
私自身も、
「稼ぐ前に、まず減らす」
この考え方で、FIREが一気に現実味を帯びました。
日本で4%ルールを使うときの注意点
ただし、日本で4%ルールをそのまま使うのは
少し危険です。
理由① 税金・社会保険
・配当や売却益には税金がかかる
・国民健康保険・国民年金の負担がある
実際に使えるお金は、
4%より少なくなることが多いです。
理由② 為替・インフレの影響
・円安による物価上昇
・海外資産中心の場合の為替リスク
これらも無視できません。
現実的な日本版FIREの考え方
そのため、多くの人は、
・4% → 3〜3.5%で計算する
・もしくは 副収入込みで考える
という形を取っています。
私自身も、
「資産+少しの収入」
という形が、最も安心できると感じています。
FIREナンバーを決めることが第一歩
大切なのは、
・今すぐ達成すること
・他人と比べること
ではありません。
「自分はいくらあれば自由になれるのか?」
この数字、
FIREナンバーを知ることが、すべての始まりです。
FIREナンバーが見えると、
・貯蓄の意味
・投資の目的
・副業に使う時間
すべてに、一本の軸が通ります。
私自身、数字を言語化したことで、
「なんとなく不安」から
「やるべきことが見える状態」に変わりました。
まとめ
・FIREに必要な資産額は「年間生活費」で決まる
・基本の考え方は4%ルール
・生活費を下げるほど、FIREは一気に近づく
・日本では、少し保守的に考えるのが現実的
目標があるのであればまずは知ることから始めていきましょう。
いきなり実現できなくても学ぶことで前に進んで行くことはできます。
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