コンサルタントに転職して1年経った感想

2024年3月に SIerからコンサルタントに転職をしました。コンサルタントに転職して1年経ったので感想や学んだことを記事にしてみました。

目次

転職の動機

転職の動機や状況は別記事でまとめます。(書いていたんですが長すぎて本記事の前書きが長くなるので…)

簡単に言うと、「このままでは自分の市場価値がなくなるのでは?」と思ったので、新卒で入社した会社を3年11ヶ月勤め転職しました。

コンサルタントとしての1年間の経験

研修期間

  • 入社後の研修期間はなし
  • 研修期間がないため内容もなし

入社日当日は入社式とオリエンテーリングを行い、次の日からいきなり案件に参画することになりました。その為コンサルタントとしての研修はありませんでした。

プロジェクト参画

  • クライアントの基幹システムの改善

入社してから1年間で参画したプロジェクトとは1つのみで1年たった今でも同じ案件に参画しています。入社前に持っていたコンサルタントとのイメージとはかなり異なる案件に参画しています。

入社前にもっていたコンサルタントのイメージは「数か月間案件に参画してクローズ、次の案件までの間に勉強し、また数カ月間案件に参画してクローズの繰り返し」だと思っていました。

チームとの協働

  • チームメンバーは全員転職の方々(前職も経験も全員違う)
  • 少人数から大人数に拡大している

チームメンバーは全員転職でコンサルタントとして働いている方々で、それぞれ前職も経験も全く違うメンバーです。また私がプロジェクトに参画した時は少人数で対応していましたが、1年間のうちに徐々に参画メンバーが増えていき大人数の現場となっています。

成長と自己評価

スキルの向上

  • 特になし(正確には○○のスキルが向上したと言えるモノがない)

案件の進み方や作業内容に偏ってしまいますが、○○のスキルが向上したと言えるモノがありません。

その理由は「その時その時必要な作業をチームメンバーで割り当てて進めていくという案件の進め方」、かつ「○○ができるようになるために教えてもらうということがない」ためです。

自分は何が成長しているのか、何ができていなくてなにができるようになったのか分からないという状態になっています。また、○○ができるようになるために教えてもらうということが無いため、明確に何ができるようになったかわかりません。上司や先輩の方から「○○ができていない、○○が悪い、○○がおかしい」という指摘はいただきますが「○○が良い、○○が良くなっている、○○はそのままで」というプラスのフィードバックはいただきません。

指摘をいただかなくなった=成長しているとは言い切ることができません。指摘をいただかなくなったのは改善して指摘が無くなったのか、それとも、その状況が起きなくなり対応することがなくなったから指摘することがなくなったのかわからないからです。

その為自分の部下や後輩の方には「○○は改善した方がいいけど、○○は素晴らしい」というように良い所と悪い所、また「○○が良くなっている」とできるようになっていることを明確に言葉にするようにしています。

マインドセットの変化

  • 自分の背負っている看板でもらえるお金が変わることに気づいた

SIerとして案件に携わっている時とコンサルタントとして案件に携わっている時を比べて、やっている内容はあまり変わらないけれどももらえるお給料が全然違う。

もちろん求められていることが違うのは当然です。SIerであれば言われたことを確実に対応すればいい、コンサルタントであれば言われたことを確実に対応しつつ、将来や未来のことを考えて対策をうっておく、プラスアルファの価値を提供するという違いはあります。それでもSIerとコンサルタントでほとんど同じことに取り組んでいてももらえるお給料、クライアントが支払うお金が全然違います。

これは同じ会社にSIerから転職してきた方々とお話しする機会があった時に、やってることが同じでも給料が全然違うということをよく話します。全く同じではないですが、こんなにお給料が違うのか… と心から思います。

課題と反省

時間管理や優先度の設定

自分の取り組む作業に関する時間や取り組む作業の優先度を計画して取り組むことは大切ですが、状況は目まぐるしく変わるので「どれだけ先のことを考えて準備しておくことができるのか」という考えが自分の足りていない部分、改善する必要のある課題です。

SIerの頃は状況が目まぐるしく変わらないように、クライアントと契約を結んで作業を行う、作業は契約よって基本的に変わらない。ですが、コンサルタントの場合はどれだけクライアントに寄り添って価値を提供することができるかということが大切になります。クライアントの気持ちで作業が変わること、前提が変わることがよく発生します(というより、よく発生しています)。

そのため、今取り組んでいる作業に対して今後発生するであろう事柄を考えて準備しておく、もしかしたら状況が変わるかもしれないからそれに対して備えて準備しておく、ということが大切になってきます。

とても難しいことですが、「どれだけ先のことを考えて準備しておくことができるのか」ができればクライアントに寄り添って価値を提供することできると思います。

それに合わせて優先度の設定を行われなければならない。これがまた難しいところです。今取り組んでいる作業にかかる時間(工数)と他に対応しないといけない作業との優先度の設定、さらに準備にかける時間(工数)を考えて取り組まなければなりません。とても難しいです。準備をしすぎてもいけないし、準備をしていないと考えて行動していないと上司や先輩の方からご指摘をいただく…難しいですが、何事もバランスが大切ですね。

困っているのがそのバランスがわからないこと…これには正解がなく、経験を重ねていくことで間違いから遠ざかるのではないかと思っています。

上司や先輩の方とのコミュニケーション

クライアントとコミュニケーションをとるときは丁寧に細かく話していても、自分と話す時はざっくりとしていてボヤッとしたことを指示する上司や先輩の方は一定数いらっしゃいます。同じ会社という身内の人間だからコミュニケーションが砕けるのはわかりますが、「〇〇の資料の中身を整理して」という指示が来たときは正直全くわかりませんでした。「何をどうしたら整理できたというのか?資料の何が使いにくいのか?イマイチと感じてしまうのはどこなのか?」を細かく聞かないとわかりません。ただし、細かく聞き過ぎると「理解していないのか?自分で考えて、自主的に動いて、指示待ちでは困る」と言われてしまいます。自分で考えて動いてしまうと「わからないなら聞け、作業がもったいない」となぜか指摘されてしまう始末。

相手に不快を与えずに聞きたいことをしっかりと聞く方法を身につけなければ、コミュニケーションがうまくいきません。うまくコミュニケーションを取れないと自分の評価につながってしまうので、とても難しい。どうすれば相手のことを理解できるのかを考えてコミュニケーションを取れるように改善する必要があります。

破壊されたメンタルの回復

1年間コンサルタントとして働いて正直メンタルが壊れました。過度の要求、理解できない指摘の数、時間がなくなってしまいリフレッシュできない。

正直メンタルがほとんど病んでしまっていますが、お金をもらっている以上、働かないといけないので休んでいられない。働きながらメンタルを回復しつつ改善しつつ、成長しなければいけない。

改善して成長したい。でも正直やる気が起きない…まずこのメンタルをなんとかして治さないと。と思っています。

知識、能力の不足

一緒に仕事をしている方々は自分よりも仕事ができる方が多く、「自分の存在とは」と思うことがたくさんあります。抽象的な言葉を聞いて的確に整理できる頭の回転の速さ、たくさん聞いたことの要点を押させて簡単にわかりやすくまとめることができる頭の良さ、話している内容に柔軟に対応できる持っている知識の多さ。あっという間にやることを全て終わらして他の方のフォローをしている、自分に無いものを持っている方々が多く自分自身が無価値に思えてきます。

仕事終わりや休日に勉強をしてもその方々には追いつくことのできないことばかり、一体どうしたらいいのかわからなくなってしまっている。

自分の能力不足を時間でカバーしようとしてもうまくいかない。どうしたらいいのかは今も変わらないが、足りないことが多いということはわかる。そんな状況を仕事をしながら対応するのがとても大変に感じてしまう。

今自分のできることを淡々と対応して、空いた時間に少しでも周りの方々に追いつけるように対応してみています。

今後の展望

やりたいことで生活できるようになりたい

コンサルタントとして1年間働いて、メンタルが病んでしまって思ったことは「自分のやりたいことで生活できるようになりたい」とより強く思うようになりました。

今の状況よりも会社員よりも難しくてイバラの道であることは当然ですが、もらえるお金が減ったとしても「自分のやりたいことでお金を稼いで生活できるようになりたい」と強く思います。

「好きでもないことでメンタルを壊して人生がおかしくなってしまうのであれば、生きているうちにやりたいことで生きてみたい」

「好きでもないことで苦しむよりも好きなことで苦しんでいたい」

このブログや他でやっている好きなことやりたいこと。これらで手取り月20万円稼いで仕事を辞めてやりたいことで生活したいな、たった一度の人生だし。

何が起きても会社の意向には従う予定

コンサルタントは価値を提供しないとすぐに案件から離脱することになります。クライアントも高いお金を払って期待もしてくださっています。なので会社から「今の現場にあなたいらない」となれば従う必要があると考えています。それが会社の運営として当然であると思います。

会社や現場が今の自分が不必要なので、「現場から離れて」という指示があれば従います。そのまま次の案件に行けなかったとしても仕方がない。自己研鑽を続けて成長し続けるつもりです。

まとめ

1年間の総括と感想

案件によって状況が大きく変わる。いい案件、いい現場の人、いいチームメンバーに巡り合うかはある程度は運。自分にスキルがあるのであれば交渉するのが吉。

読者へのメッセージやアドバイス

人生は一度きり。コンサルタントになりたいのであれば挑戦してみるのはありだと思います。

ネットやSNSでコンサルタントになって鬱になってしまった方を散見しますが、注意して欲しいのはコンサルタントだからではなく、ほとんどは人間関係が問題になっていると思います。コンサルタントでも優しい方や素晴らしい方はたくさんいます、ただし、わざわざ高給に分類されるコンサルタントになる方はドラゴンボールでいう”戦闘民族”である割合が高いと思います。この”戦闘民族”の方々とうまくやっていく事ができずに鬱になってしまうのではないかと思います。(今の自分が鬱になりそうになっていますが…)

コンサタントであろうとケーキ屋さんであろうと一度きりの人生だからやりたいことがあるのであれば、自分で責任をとって挑戦してみるのはありだと考えています。

一度きりの人生だから…

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